
Zoomは2011年に元Cisco WebExエンジニアのエリック・ヤンが創業した、クラウド型のビデオ会議サービスです。WebExが抱えていた接続の遅さ・画質の悪さへの不満から生まれ、「とにかく繋がる、止まらない、簡単に呼べる」品質で口コミ的に広がりました。2019年にNASDAQ上場、2020年のコロナ禍ではユーザー数が爆発的に増え、「Let’s Zoom」が動詞として通用するほど世界の会議文化に浸透。現在も法人ビデオ会議市場の中核プレイヤーであり続けています。
この記事の目次
- ミーティング・ウェビナー・電話
- WebExの不満から急成長へ
- 会議から授業・診療まで
- Teams・Meetとの違い
- まとめ
ミーティング・ウェビナー・電話

Zoomの中核製品「Zoom Meetings」は、URLを送るだけで参加できる手軽さが特徴です。アプリインストールも必須ではなく、ブラウザからも入れるため、ITリテラシーの低い参加者でも迷いません。画面共有、ブレイクアウトルーム(少人数分割)、チャット、リアクション、録画、文字起こしなど、「会議に必要な機能はだいたい揃っている」標準パックが手頃な価格で使えることが、世界中で選ばれた理由です。
Meetings以外にも、最大1万人規模のウェビナーが配信できる「Zoom Webinars」、従来の電話交換機を置き換えるクラウドPBX「Zoom Phone」、オフィスの会議室機器と統合する「Zoom Rooms」、チームチャットの「Zoom Team Chat」など、コミュニケーション全般を1つのプラットフォームで提供する方向に拡大しています。近年はAIアシスタント「Zoom AI Companion」が会議要約、アクション抽出、補足質問に応えるなど、AI機能も強化されています。
WebExの不満から急成長へ

創業者エリック・ヤンは中国出身のエンジニアで、米Cisco買収前のWebExでバイスプレジデントを務めていました。Cisco買収後の社内政治と製品改善の遅さに不満を持ち、2011年に独立してZoomを立ち上げます。「シンプルで、確実に繋がり、安価」な代替を提供することに集中し、2013年のサービス開始から数年で米国スタートアップ/大学市場でWebExやSkype for Businessのシェアを奪っていきました。2019年4月にNASDAQへIPO(公開価格36ドル、初日終値62ドル)。
2020年のコロナ禍では、世界中の学校・企業・家族が遠隔コミュニケーションを必要とし、Zoomの1日あたりミーティング参加者数は1,000万人から3億人へと30倍に急増しました。「Zoom疲れ」という言葉が生まれ、株価は500ドル超に到達。その後はパンデミック収束に伴い株価は調整局面に入りましたが、ビデオ会議=Zoomという認知は世界中で定着し、現在も法人市場の中核であり続けています。創業者のエリック・ヤンは長らくCEOを務め、AI時代に向けた事業転換を主導しています。
会議から授業・診療まで

もっとも多い使い方は、社内会議と顧客との商談です。URL一本で社外の取引先や面接候補者も呼べる手軽さは、メール添付や個別アカウント登録を要求する旧来製品とは比較になりません。営業現場では画面共有しながらデモを行い、後日の振り返り用に録画を残す、というワークフローが標準化しました。1on1ミーティングや採用面接など、1日に何件もの短い会議をこなす場面でも、安定した品質が支持されています。
教育現場ではオンライン授業、企業研修、語学レッスン、塾・予備校でも広く採用され、ブレイクアウトルームを使ったグループワークが定番化しました。医療分野ではHIPAA準拠プランを使ったオンライン診療、心理カウンセリング、イベント分野ではウェビナーやハイブリッドカンファレンスの配信プラットフォームとしても利用されます。「会議だけでなく、人と人がリアルタイムで繋がる業務全般のインフラ」へと役割を拡大しているのが現状です。
Teams・Meetとの違い

競合の代表はMicrosoft TeamsとGoogle Meetです。Microsoft 365を全社導入している企業はTeamsを使うのが自然で、Google Workspaceを使う企業はGoogle Meetが標準になるため、社内会議では既存ライセンスでまかなえる利点があります。ZoomはOffice/Workspaceから独立した中立的存在であり、社外との会議や、複数社入り乱れたプロジェクトで重宝されます。
技術的にはZoomの帯域効率と接続安定性が依然として高く評価されており、海外拠点や回線品質の低い環境でも崩れにくい点が法人ユーザーに支持されています。また、ウェビナーや大規模イベント配信ではZoom Webinarsの実績が圧倒的で、TeamsやMeetが追随しきれていない領域です。「日常会議はTeams/Meet、社外との重要会議とウェビナーはZoom」という併用パターンが、現在の多くの企業で見られる現実的な使い分けです。
まとめ
ZoomはWebExへの不満から生まれ、コロナ禍を経て世界の会議文化を変えたビデオ会議の代名詞です。シンプルな招待フロー、安定した品質、ウェビナーから電話までを束ねる広いカバレッジを武器に、現在もTeamsやMeetと並ぶ法人コミュニケーションの中核として位置づけられています。
※本記事はIT用語辞典の手書きドラフトです。公開前に最新情報・出典を確認のうえ加筆修正してください。

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